JIS B7433の常用ゲージ規格について
JIS B7433の常用ゲージ許容差(ΔR)は、その外径を特に規定されておりませんので、
(式−1)のニュートンリング±1本のΔR値を越えない測定値を当社の規格としています。しかし、
※R値が大きく成るにつれてニュートン・リング1本に於ける誤差(ΔR)が大きく成りますので
価格表−Vに示す外径φを使用する事をお薦め致します。
また、御要望に関わらず精度を維持するために、上記表の外径により製作する場合があります。
従いましてこの様な場合は、製作後に外径を詰める加工が必要になります。
ΔR=(2R/Φ)2×λ…………………式-1
■質問イ | |
外径23φ、R=96.406の測定値が1000分の5を超えている(測定値=96.399) | |
■答え | |
外径23φ、R=96.406の1本/Newton環のΔRは、±0.049(λ=700nm)です。
実測値は-0.007ですので基本ゲージの許容値(0.0193)もクリヤーしております。 今回に限らず、現場の試作の納期やレンズの外径に依って製作・対応しておりますので 基準原器のJIS(B/7433)の許容値を用いられては甚だ遺憾に存じます。 何故ならば、前述のJIS(B/7433)の基本ゲージ・表2には、R=96.406の外径を φ=76以上で製作しなければならないと定めているのです。 アスに関しましては、Zygo社の干渉計の値を元に判断しましても10分の1本で 仕上がっていれば肉眼観察の限界を越えている値です。(通常8分に1本位が限界とされている。) いずれにしましても測定機の誤差、測定者の誤差も考えられますので、 元原器の有る場合は、必ず貸与下さいますように御願い申し上げます。 2015.9.19更新 |
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■基本ゲージ | |
JIS B7433の常用ゲージ・基準ゲージの許容差(ΔR)に対比して、(式ーT)によるΔR値が、 それぞれの許容差を越えない外径(φ)を決定し製作することが重要ですが、 レンズ製作の現場に於いてはレンズと同径のゲージを必要としている現状です。 今回の測定結果について 基原器として使用される旨お聞き致しましたが、 JIS−B-7433の基本ゲージは、その曲率に依って原器の外径も定めております。 R=16.を越え22.以下の凹面の有効径は、30.以上 R=22.を越え32.以下の凹面の有効径は、38.以上 R=32.を越え63.以下の凹面の有効径は、53.以上 これは、精度を確保するための手段からで、外径のより大きな程有利です。 今回御注文の原器は、前述の現場仕様と推測されますので、 その許容範囲は問題のない値となっております。更に精度を上げるためには、 JISで定めた外径での製作、又(式−1)の解を参考にしての製作を、お薦め申し上げます。 |
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