
2006年7月2日(日)に「たまりば」十五周年と『居場所のちから』の出版を祝う会が、神奈川県青少年サポートプラザで開かれました。たまりばを巣立った若者たちやフリースペース仲間・行政関係および関係団体、応援・支えてきてくれた人たちなど総勢225名の人たちに来ていただきました。中には遠くから泊まりがけで駆けつけてくれた人たちもいるなど、会場に入りきれない程の大盛況の会となりました。
たまりばが今まで出会ってきた多くの人たちが一堂に介し、また新たな出会いの場となる三時間となりました。
「祝う会」は、松崎運之助さん(元夜間中学校教諭)、斎藤次郎さん(教育評論家)、内田良子さん(NHKラジオ電話相談アドバイザー・「モモの部屋」主宰)、長谷川俊雄さん(愛知県立大学社会福祉学科助教授)、天野秀昭(日本冒険遊び場づくり協会運営委員)、松浦幸子さん(クッキングハウス代表・精神科ソーシャルワーカー)が呼びかけ人となって開かれました。みなさんからのお祝いの言葉や「居場所のちから」の紹介、十五年を振り返るビデオやフォルクローレ演奏など盛りだくさんの内容でした。
直前のご案内にかかわらず駆けつけていただいた多くの方々のお話で、かげにひなたに「たまりば」を支えてくださった力強い応援に元気をもらい、各地で様々な「居場所」の灯をともしていらっしゃる方々とのつながりをあらためて感じ、これからのエネルギーとなるひと時でした。

講座から生まれたフォルクローレバンド「ロス えんクエントロス」による演奏。フリースペースえんに通う若者たちが中心となって結成されました。
舞台正面の題字は天野秀昭さん。





もっともっとお一人おひとりにじっくりお話を伺いたいなぁと思いながらもあっという間に時間は過ぎ、尽きない話は二次会へと続き、懐かしい話やこれからの夢など熱く語り合いました。二次会で語ってくれた「たまりば」卒業生の名言。「西野がいなかったら、今の俺らはいない。だけど、俺らがいなかったら今の西野もいない。」
今回のお土産としてお配りした記念バッグ・Tシャツの製作や当日の食事・ケーキ作りなど、親の会の人たちが大活躍。また前日に、野染めの布や子ども達の絵やオブジェで会場をあっという間にたまりばワールドに飾り付けてくれたのは現役の若者たち。準備をしながら後片づけのことまで考えて、てきぱき作業した彼らが頼もしかったです。映像による「たまりば」の歩みでは、二子新地や久地の頃の懐かしい映像やフリースペースえんでの今の画像で15年を振り返りました。当時を思い出して泣いている人や笑っている人。それぞれの15年と照らし合わせてみているようでした。フリースペースえんに通う若者たちによる「ロス えんクエントロス」の演奏は、会場全体を一つにし、カッコいいステージでした。
多摩川のほとりに「たまりば」を開いて、早いもので15年が経ちました。過ぎてしまうとあっという間だったような気がします。皆さまから寄せられたお便りの一つひとつに目を通しながら、何度も目頭が熱くなりました。ひとつの時代をともに歩んだ子どもと親がここにいる。それがひしひしと伝わってきました。また何年ぶりかで開いた数百冊にもおよぶ「たまりば」の古いミニアルバム。ページをめくるたびに目に飛びこんでくるあの顔・この顔。笑顔の子どもたちの息づかいや声までが聞こえてきそう。辛いこと・苦しいこともあったけど、不思議なことに今は楽しいことばかりが思いおこされます。
たくさんの人との出会いを通じて、何よりも自分自身が育てられてきたのだと、つくづく思います。迷いながら、こだわりながら、場を開き続けてきました。一人でできることなんてちっぽけなこと。不器用な僕をスタッフをはじめとするたくさんの人々が支えてくれました。場は姿・形を変え、今では広い敷地の中で公設民営型の「フリースペースえん」を運営するようになりましたが、変わらないものがあります。それは根っこの思いとでもいうのでしょうか。このたび出版した『居場所のちから』のサブタイトルにもなった「生きてるだけですごいんだ」ということ。でもこんなシンプルなことばを手に入れるのに、ずいぶんと長い時間と様々な経験を必要としました。子どものいのちをまん中に据えた「居場所のまなざし」をこれからも発信しつづけていきたいと思います。
司会の松崎運之助さんと松浦幸子さん
cafe Taro&Kazuki
メニューは
ホットコーヒーや
マドレーヌ
会場の様子
工房たまりば
売れ筋は、Tシャツ。その他にも藍染めの小物など売り切れ品続出でした。
片付けは、若者たちが
率先してやってくれました。
なお、15周年を記念して、近々、「工房たまりば」を正式にたちあげる予定です。新しい場づくりにもぜひ皆さんのお力をお貸しください。最後になりますが、呼びかけ人をはじめ、たくさんの方々の協力でこのような会を持つことができましたことを、心から感謝いたします。また子どもたちが主体となって企画・運営する15周年記念フェスティバルは2007年3月18日前後を予定しております。こちらの会にもお越しくださいますよう、重ねてお願い申し上げます。
西野博之





内田良子さん
長谷川俊雄さん