日本赤十字社取扱分 同社資料による。
イスラエル・ガザ人道危機
人道危機の発生 | ||
2023年10月7日(土)以降、イスラエルとガザの間で武力衝突が激化し、約半年が経過する。現地の人道状況は日に日に深刻度を増しており、双方合わせて犠牲者は2万人を超えた(2024年3月現在、UNOCHA)。被害は拡大する一方で、特に女性、子ども、高齢者、けがや病気を抱えた民間人が苦しい状況にあり、一刻も早い人道状況の改善が必要である。また人質や被拘束者の全員解放が叶っておらず、家族や友人が再会の日を待ち望んでいる。 | ||
国際赤十字の対応 | ||
赤十字国際委員会(ICRC)は、今回の人道危機では国際人道法の守護者としての役割と民間人の保護を組み合わせながら迅速に全体調整を行い対応している。 イスラエルでは、イスラエル・ダビデの赤盾社が負傷者搬送や輸血用血液の確保などの活動を行っている。パレスチナ赤新月社は、難民キャンプのあるガザ地区や隣国レバノンに支部を持つ形で今回も活動している。周辺国では、エジプト、レバノン、シリア、ヨルダンなどの各赤十字・赤新月社が難民流入に備えて準備を行っている。また、国際赤十字・赤新月社連盟(連盟)は各国赤十字社の活動をサポートしている。 |
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日本赤十字社の対応 | ||
救援金の受付 救援金は、赤十字国際委員会、イスラエル・ダビデの赤盾社、パレスチナ赤新月社、国際赤十字・赤新月社連盟、日本赤十字社が行う救護・復興支援活動に充てられる。なお、周辺国等に人道危機が波及した場合には、その対応を含む。 |
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救援金の受付 受付期間 2023(令和5)年10月17日(火)〜2024(令和6)年9月30日(月) 期間延長 受付金額 5億4507万5607円 24年4月30日現在 |
(240603更新)
2023年アフガニスタン地震
災害の発生 | ||
2023年10月7日現地時間午前11時10分(日本時間15時40分)、アフガニスタン西部ヘラート州でマグニチュード6.3の地震が発生し、その後も同クラスの余震が相次ぎ、震源地付近で揺れが強かったジンダヤン地区など380以上の村で壊滅的な被害を発生させた。この地震で1300人以上が死亡し、180万人が影響を受けたとされている(10月13日時点)。 | ||
アフガニスタン赤新月社の対応 | ||
アフガニスタン赤新月社は、11月5日までに11万2000人以上の人びと(約1万7000世帯)に支援を提供してきた。 保健医療支援、現金給付支援、避難所支援および生活必要品の提供 |
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日本赤十字社の対応 | ||
資金援助 アフガニスタン赤新月社の活動を支援するため、国際赤十字を通じて2000万円の資金援助を実施した。 救援金の受付 受付期間 2023(令和5)年10月11日(水)〜12月29日(木) 終了 受付金額 5113万1763円 |
(240302追加)
2023年リビア洪水
災害の発生 | ||
2023年9月10日、北アフリカのリビア北東部を嵐が襲い、強風と豪雨により広範囲が被災、特に2つのダムの決壊により下流域のデルナ市を中心に大洪水による甚大な被害が発生した。これまでに死者2800人以上、行方不明者9800人以上が確認され、約2万人が避難を余儀なくされている。 | ||
リビア赤新月社の対応 | ||
リビア赤新月社は、災害発生直後から行方不明者の捜索活動を続けており、ボランティアが食料や医薬品、衛生用品など必要物資の手配、水、衛生キットの配備に携わった。 また、赤十字国際委員会(ICRC)とリビア赤新月社は緊密に連携し、家族の再会支援や遺体の搬送・収容支援、行方不明者が発見された際に身元が分かるように本人確認にかかる支援を強化している。 |
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日本赤十字社の対応 | ||
資金援助 上記の活動を支援するため、国際赤十字を通じて6000万円の資金援助を実施した。 救援金の受付 受付期間 2023(令和5)年9月14日(木)〜11月30日(木) 終了 受付金額 1億3866万2248円 |
(240302追加)
2023年モロッコ地震
災害の発生 | ||
現地時間2023年9月8日午後11時11分(日本時間9日午前7時11分)、北アフリカのモロッコでマグニチュード6.8の地震が発生した。震源はマラケシュの南東約75qのアトラス山脈の浅い深さで発生し、モロッコ内務省によるとこれまでに死者2100人以上、負傷者2400人以上が確認され、震源に近い山間部の村へのアクセスが困難になっていることから、被害者数は今後さらに増えると見込まれている。 | ||
モロッコ赤新月社の対応 | ||
地震の発生直後から被災者の捜索・救護活動を開始し、毛布などの物資の配布、こころのケアの実施など幅広い支援を続けている。 | ||
日本赤十字社の対応 | ||
資金援助 活動を支援するため、国際赤十字を通じて1億2000万円の資金援助を実施した。 救援金の受付 受付期間 2023(令和5)年9月12日(火)〜11月30日(木) 終了 受付金額 2億5314万4655円 |
(240302追加)
アメリカ・ハワイ火災
災害の発生 | ||
2023年8月8日(火)、アメリカ合衆国ハワイ州マウイ島において同月初旬に発生した山火事が強風によって広がり、西部の町ラハイナに壊滅的な被害をもたらした。2200棟の家屋やオフィスが焼失し、死者96人、負傷者多数、約1万1000人の住民が避難を余儀なくされた(8月16日時点、米国赤十字社)。 | ||
米国赤十字社の対応 | ||
緊急避難所の設置 各種救援物資や食事の配布 経済的支援(家賃、交通費、託児費などの現金給付) |
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日本赤十字社の対応 | ||
救援金の受付 救援金は米国赤十字社による被災地での救援、復興支援活動およびハワイにおける防災・減災等に使われる。 受付期間 2023(令和5)年8月18日(金)〜10月31日(火) 終了 受付金額 2億4033万9280円 |
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資金援助 米国赤十字社の活動を支援するため、1億8000万円の資金援助 |
(240302追加)
2023年トルコ・シリア地震
災害の発生 | ||
2023年2月6日現地時間午前4時17分、トルコ南部のシリアとの国境付近を震源とするマグニチュード7.8の地震が発生し、その後もマグニチュード7クラスを含む多くの余震が発生した。トルコ南東部およびシリア北西部の複数の州が激しい揺れに見舞われ、多数のビルが倒壊、これまでに、アフガニスタン南東部ホースト州を震源としてM5.9の地震が発生し、近隣の州を含む地域で多くの人々が被災した。地震により多くの家屋が倒両国合わせて4300人以上の死亡と1万4000人以上の負傷者が確認された(日本時間2月7日14時現在)。 | ||
赤十字の対応 | 地震発生直後から地元のトルコ赤新月社およびシリア赤新月社のスタッフとボランティアが被災地で懸命な救護活動に当たっている。トルコ赤新月社は厳しい寒さの中、移動式のキッチンを避難所などに展開し、450万人以上に温かい食事を提供した。 国際赤十字は、緊急支援アピールを発出した。 |
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日本赤十字社の対応 | ||
緊急資金援助 日本赤十字社は、国際赤十字の緊急アピールに対し、トルコでの活動に1000万円、シリアでの活動に1000万円、計2000万円の資金援助を決定したs。 |
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職員の派遣 現地の保健・医療ニーズを調査するため、職員3人をトルコに派遣した。 |
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薬剤師の派遣と医薬品等の供与 薬剤師を派遣し、加えて医薬品および医療消耗品を提供した。 |
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救援金の募集 日本赤十字社は、救援金の募集を開始した。 受付期間 2023(令和5)年2月9日(木)〜5月31日(水) 受付状況 58億 445万2579円 |
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資金援助の追加 1.トルコでの活動に1億円、シリアでの活動に1億円、計2億円の追加資金援助を決定 2.国際赤十字の緊急救援アピールを通じ、 トルコ赤新月社の活動を支援するために3億円 、 シリア赤新月社の活動を支援するため2億円、 赤十字国際委員会(ICRC)に1億円の計6億円の追加資金援助を決定、 これまで国際赤十字に拠出した金額は、合計8億3000万円となる。 |
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これらの資金は、被災地での巡回医療サービスなどの保健医療支援、水や食事の提供、テントや衛生用品の配布、さらに被災者の生活を支える現金給付など、変化するニーズに応じた救援活動に活用される。 | ||
日本赤十字社によるトルコへの支援 合計39億円 *国際赤十字機関への資金援助 18.1億円 *保健医療支援 7億円 *救援車輌支援 2億円 *救援物資支援 5500万円 *厳冬期対策 3億円 *衛生支援(シャワー車輌) 1.5億円 *中長期支援(復興支援、能力強化) など 6億8500万円 |
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日本赤十字社によるシリアへの支援 合計19億円 *国際赤十字機関への資金援助 7.1億円 *パレスチナ赤新月社(シリア支部)への資金援助 1000万円 *保健医療支援 6.2億円 *医薬品支援 6000万円 *中長期支援(復興支援、能力強化) など 5億円 |
(240302更新)