日立環境財団
当財団は、わが国が高度経済成長を経て国民生活はめざましい向上をみたものの、
公害問題に直面していた時代のなか、1972年(昭和47年)1月に
「公害調査センター」の名称のもとに誕生しました。
日立製作所の創業者である小平浪平翁20年祭を記念し創設した財団です。
当初は、公害防止技術や公害問題が地域社会に及ぼす影響を調査、研究し、
その成果の普及啓発を行うことから活動を始め、その後
2001年(平成13年)に現在の名称に変更しました。
21世紀の拡大し、複雑化する環境問題への多様な取組みのベースには、
何よりも環境そのものにたいする深い認識と理解が必要であり、
循環型社会、持続可能な社会の構築を視点とする取組みを進める必要があります。
当財団は、環境問題への正しい認識と理解を深め、
循環型社会、持続可能な社会の実現に貢献するための活動を推進しています。
○ 「環境賞」贈呈
環境賞は、わが国の環境保全活動の発展に貢献するため、1974年、環境庁(当時)の後援を得て、
日刊工業新聞社との共催事業として創設されました。
大気・水・土壌の汚染防止に有効な新技術・新製品、廃棄物の削減やリサイクル活動を促進する取組み、
環境と経済との好循環に資するニュービジネス、自然環境保全に関する優れた研究など、循環型社会、
持続可能な社会の構築に貢献する研究・開発・調査事業などが対象となります。
わが国でもっとも歴史と伝統のある環境問題に関する表彰事業として、斯界から高い評価が寄せられて
います。
「環境賞」には優秀賞と優良賞があります。毎年6月の環境月間に表彰式が行われます。
優秀賞 〜 賞状、楯、副賞100万円
優良賞 〜 賞状、楯、副賞 50万円
その中から特に優れたものに、「環境大臣賞」が授与されます。
2006年には、優秀賞 3件、優良賞 2件が選ばれました。
1974年からの受賞累積数は、156件になります。
○ 機関誌「季刊・環境研究」の発行
「季刊・環境研究」は、1972年に創刊され、30有余年にわたり環境問題の最新動向の記事を紹介
してきました。
その内容は、「環境行政」、「地球温暖化問題」、「環境関連新技術」、「生物多様性」、「環境教育」、
「世界各国の環境法」など広範多岐にわたり、毎号ホットな話題の特集記事が企画されています。
寄贈先は、官公庁・地方自治体、大学、図書館などで、環境問題の研究には欠かせない定期刊行物
として国の内外から高く評価されています。
○ 環境NPOにたいする助成
阪神・淡路大震災を契機として、福祉・教育・環境などの分野でNPOの活動は急速に広がりました。
しかしながら、多くの団体は、資金・資材・人材不足などの問題を抱えながら活動しているのが現状です。
当財団は、2002年度から「環境と経済との調和」および「環境と科学技術との調和」に資する活動を進める
NPOへの助成事業を開始しました。
助成金は、原則として1団体当たり 150万円を上限とし、年に数件の助成を行っています。
○ 調査・研究活動
環境法調査
財団創設時からの事業として、世界各国の環境法の調査研究活動があり、邦訳調査とそのデータベース化を
進めるとともに、その成果を機関誌「環境研究」に掲載しています。
○ 環境教育の普及啓発活動
環境教育の普及啓発に資するため、2003年10月の「環境教育推進法施行」に機関誌特集号を刊行しました。
2005年には特別事業として全国4都市(横浜、札幌、広島、奈良)で、「みんなが主役の環境教育シンポジウム」を
開催しました。
引き続き2006年に、富山、北九州、仙台で同シンポジウムを開催しました。
今後も環境教育の普及啓発活動を進めます。
○ 2005(平成17)年度 事業費支出額
区 分 | 支出額 千円 |
調査研究事業費 | 3,000 |
NPO活動支援事業費 | 6,032 |
うち助成費 | (5,000) |
環境賞関係事業費 | 11,697 |
資料発行事業費 | 20,634 |
環境シンポジウム事業費 | 11,609 |
計 | 52,973 |
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