2000年12月5日
作曲者名 | 演奏者名 | 曲 名 |
バッハ | グレン・グールド | ゴールドベルク変奏曲 |
「わたしだって寝ていないんだ!」 |
眠れない。 目をつぶり、「ゴールドベルク変奏曲」に耳を傾ける。 この曲は、かのバッハ殿が彼のファンである、不眠に悩む、なんたら伯爵さまを慰めるために作曲し、この伯爵に仕えていた専属ミュージシャン(バッハさんの弟子だとか)、ヨハン・ゴールドベルクさんに演奏させたという、経緯を聞くだけでも眠くなりそうな由緒正しい曲なのだ。 そして、こんなときに作文をするものじゃあないと反省する。思考テンションが上がっていくのに肉体のテンションは落ちていく。鏡を見たとき、最低の顔をしている自分がこう言う文を書かせているのか、と少しヘコむ。少しずつ思考の暴走が始まる。なんか楽しくなってくる。 いつだったか、どこかのスポーツ新聞で流行語大賞を独自に決める「裏・流行語大賞」なるものをやっていたっけ。そこで目についた「わたしだって寝ていないんだ!」という言葉。どうやら、雪印の一連の不祥事で対応に追われている会社のエラい人が記者会見の際に「昨日から寝てないんだ」と、のたまったが為に記者さんから「わたしだって寝ていないんだ!」と、強烈に突っ込まれて雪印の責任意識の低さを倍増させてしまった、という出来事らしい。僕は新聞は読んでる方だと思ったがそれは知らなかった。 寝るための曲じゃあないのか!?だんだんグルーヴィーになる。この、ゴールドベルク変奏曲の解説を読んでみる。モルデント、ドッペルト・カデンツェ、リテヌート・・・・・・うんうん。眠くなれそうな言葉だ。そしてまとめ。「彼の演奏からは子守唄の効果を引き出すことは不可能で云々。。」・・・・・・僕もそう思うよ。 ああ、 白みかけてきた空を眺めながら飲む明治牛乳のなんとおいしいことか。 |