夏子

指名手配中の犯人ではありません

ズラをかぶっているのでは
ありません

よく見ればホラ、かわい・・・
くないか・・・




2004年4月11日、夏子が死にました。
夏子は口の中にできた癌のため、
右のほっぺがボッテリと腫れ上がってしまい、
やがてそこがグジュグジュに膿み、
そしてそこはポッカリと穴が開いてしまい、
ただでさえキョーレツなお顔が
なおさらすごいことになって死んでゆきました。
なっちゃんのキョーレツなお顔、一生忘れないよ。

でも、なっちゃんのことを思い出す時
浮かんでくるのは、
手を差し伸べると顔を擦り寄せてきて目をつぶる、
かわいい、かわいい、なっちゃんの姿です。


以下の文章は夏子が里親募集中だった頃の紹介文ですが、記念のためにとっておきます。

夏子 ( 雑種 メス 1994年生まれ 2003年〜在籍

前略

 夏子さま。あなたはどうしてそんなお顔に生まれたのでしょうか。あんまりです。あんまり・・・、あんまり・・・、あまりにおかしすぎます。
 三白眼の目。左目内側の黒いブチは古傷の痕のようで、そのお顔に“ハク”をつけてます。そしてこんなコワモテの顔なのに、鼻には「カトちゃんペッ」みたいなマヌケなチョビ髭・・・

 あなたはきっと、「ニンゲンって笑ってばかりいる生き物だな。」って思っていることでしょうね。だってあなたの顔を見た人間は「ぷぷっ!」と笑わずにはいられないから、あなたは笑った顔の人間ばかり見ることになるわけです。

 あなたはもしかしたら内心、「こんな顔で生まれてきて、アタシって不幸な女。。。」と嘆き悲しんでいるのかもしれませんね。でも、そんなことないんですよ。それだけ“キョーレツ”なお顔なら、きっといつか、「こんなおもしろい顔の猫、欲しいーっ!」って言ってくれるニンゲンが現れて、暖かいおうちにもらわれるかもしれません。もしそうなっても、幸せになったからってその仏頂面を緩めてしまわないようにしてくださいね。あなたはその“顔”が魅力なのですから・・・。

 では、誰かにもらわれるその日まで、そのおもしろい顔で私の心を和ませてくださいね。
かしこ



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